美食学研究報告

日本料理の次世代への継承と、更なる発展。日本料理を未来に繋ぐ。

「ロボットに奪われる仕事」について思う事

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もはや人間はコンピュータに勝てない


「ロボットに奪われる仕事」なんて事を言うと、抵抗がある人もいるかもしれません。
しかし、ロボットやAIの進化は、人間に勝つのは絶対不可能と言われていた囲碁や将棋では世界のトップに勝つようになりました。
また、2016年には医学の世界で、膨大な量の論文を自己学習したAIが人間の医師が原因を特定出来なかった難病患者の病気を特定したということもニュースになりました。

で、ツイッター(@gastronomy_work)にも書いたんですが、こちらのニュースです。

記事の内容を簡単に説明すると、

  • 調理の仕事の現場は日本の高齢化・少子化に伴う労働人口の減少以上にハイペースで働く人が減っている。
  • ロボットはその助けになるだろうか。
  • 握り寿司のシャリとか、焼き鳥の串打ちなんかは人間がやるより、ロボットの方がよっぽど早くて、さらに美味しい

おそらく全産業のロボット化が進むと、レストラン、フードサービスの店は無人化が進んでいくんじゃないでしょうか。
注文はタッチパネル。サービスのスタッフは最小限で、出来上がった料理をベルトコンベアに乗せるだけ。
料理の説明は目の前のiPadをタッチしたら動画で説明してくれる。
ファーストフードの店は既に一部は実現しています。

楽しいことしか仕事にならない時代

高級店であっても「調理」の部分だけ見ればどんどん機械化は進むでしょう。

体力的に大変な仕事、面倒臭い仕事はいずれ機械化して人間のする必要は無くなります。
今ではよく聞く言葉になりましたが、「好きなことで稼ぐ」という言葉。今後はその状態よりもさらに一歩踏み込んで、「好きなこと、楽しいことしか仕事が残っていない」ようになるのでは無いでしょうか。

職人なんて不要になる

職人仕事はどんどん少なくなり、我々料理の仕事をする人間は技術以外の付加価値を求められる時代がやってくるでしょう。
おそらく今の日本料理の調理場からは想像も付かないような変化が訪れるはずです。
今まで一万円ぐらいの値段設定でやっていた店は何かしらの決断を迫られるのでは無いでしょうか。

過去の実績にとらわれ、時代の変化に柔軟に対応できない人は、取り残されてしまう可能性が高いと思います。
今後に備えて新たなスキルの獲得を見据えて動いていくのがいいかもしれません。

機械でも出来る仕事が増えれば、それに反発するのではなく、機械に任せておけばいいのではないかと思います。
人間の仕事の価値はもっと先の部分にあります。作業はどんどん機械化させて、人間はもっとクリエイティブな部分、「好み」「センス」というような数値化するのが難しい分野を伸ばしていくのが良いのでは無いかと思います。
それすらも人口知能が進化すれば、人間よりもセンスの優れたコンピュータが出来てくるかもしれませんが。

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