美食学研究報告

日本料理の次世代への継承と、更なる発展。日本料理を未来に繋ぐ。

事業に関わる「お金」のリアル【第3話】「融資は投資」

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どうも、美食学研究員 あとむら(@gastronomy_work)です。

料理人の皆様の中には、独立を目指している方も多いでしょう。
もしくは、既に自分のお店をオープンさせた人もいるかもしれません。

事業を行う上で切っても切れないのが「お金」の話。

お金についてのブログ連載の記事になります。
題して「事業に関わる「お金」のリアル」

今回は第3話です。

前回まではこちらになります。
事業に関わる「お金」のリアル【プロローグ】
事業に関わる「お金」のリアル【第1話】「金融リテラシーを身に付けろ!」
事業に関わる「お金」のリアル【第2話】「平時の兵法 有事の兵法」


それでは、今日もよろしくお願いします。

融資を受けたときのリスクについて考える

自己資金が潤沢にあるという人を除いて、自分でお店をオープンしようと思ったら場合、開店資金は借りる事が多いでしょう。

つまり融資を受けることになります。

前回で述べた通り、この連載は有事の際の兵法です。
意気揚々と高い志を持って、融資を受けて開業したにもかかわらず、経営は有事に陥ってしまった場合のリスクについて考えていきましょう。

融資は投資である

そもそも投資とは?

そもそも「投資」とはなんでしょうか?
自分の資金を投入して、上手に運用して利益を得る行為。
一方で、いわゆる「逆ザヤ」、「元本割れ」を起こして損するリスクもある。

図らずも、利益を上げることが出来ず、「投資の失敗」である。
投資には失敗の可能性があり、その責任は当事者にある。
これは全世界共通の「常識」と言ってもいいでしょう。


事業主が銀行に融資の依頼をすると、「審査」され、融資が実行されるかどうか決まります。
金融機関は「この事業主に融資をすれば、数年後には元本に金利を上乗せして返ってくる!」と審査の結果、判断したから融資を実行されるのです。

投資の責任の所在

しばらくして、事業主が金融機関の「思惑」に応えられないようになり、貸付金を回収できなかった場合、その「責任」の所在は誰にあるでしょうか?

そまそも金融機関が「利子を取る目的で資金を融資」をするというのは、彼らにとって「商売」です。
事業主が「金を返せなくなった」という状態は彼らが投資先を見誤ったというだけのこと。

メーカーが新商品開発したけど売れなかった、というのと全く同じです。

こう考えると「融資」は「商売」における「投資」であり、事業主の返済が実行されなくなった場合の責任は明らかに貸し手側に存在します。

ですが・・・。
様々な事情で債務者(お金の借り手)が返済不能状態になると、債務者側に「債務不履行責任」が残ることになります。
これっておかしくない???

個人なら自己破産、事業主なら破産、廃業、民事再生法、会社更生法etcを実行するときに必要な費用負担は借り手側が工面しなければならないことになっています。

費用の負担っていうのは、つまり「責任」の事ですよね?
これっておかしくない???

法的には明らかに貸し手側(金融機関)の責任になるのですが、自己破産や会社更生法・民事再生法等の法的整理を実行するときの費用は借り手側(事業主)がそれを負担することになっています。
 
投資の失敗責任は自己責任です。融資の回収が出来なかった失敗責任は貸し手側(金融機関)にあります。
しかし、法的整理はその失敗責任は借り手側に押し付ける。
これっておかしくない??

おそらく金融機関の過去の偉い人たちが献金や接待等を頑張った結果、この様な状態になっているのでしょうが、それは一旦置いておきます。

破産や法的整理にお金を使う前に・・・

日本国民の中で、破産や法的整理などしなければいけない人間など一人もいません。
 
法的整理は借金に困った人を救済する為のものではなく、食えない弁護士を食わせる為の制度に過ぎません。

そんなところに回す費用があるなら、
従業員や取引先、自分の家族にお金を使いましょう。

次回へ続く