美食学研究報告

日本料理の次世代への継承と、更なる発展。日本料理を未来に繋ぐ。

事業に関わる「お金」のリアル【第7話】「勝ち続ける人生なんか無い!」

スポンサーリンク


どうも、美食学研究員 あとむら(@gastronomy_work)です。

料理人の皆様の中には、独立を目指している方も多いでしょう。
もしくは、既に自分のお店をオープンさせた人もいるかもしれません。

料理人の方に限らず、事業を行う上で切っても切れないのが「お金」の話。

お金についてのブログ連載の記事になります。
題して「事業に関わる「お金」のリアル」

今回は第7話です。

前回まではこちらになります。
事業に関わる「お金」のリアル【プロローグ】
事業に関わる「お金」のリアル【第1話】「金融リテラシーを身に付けろ!」
事業に関わる「お金」のリアル【第2話】「平時の兵法 有事の兵法」
事業に関わる「お金」のリアル【第3話】「融資は投資」
事業に関わる「お金」のリアル【第4話】「関係者に優先順位をつける」
事業に関わる「お金」のリアル【第5話】「金融機関の行動原理を知る!」
事業に関わる「お金」のリアル【第6話】「法的整理はしちゃいけない!

それでは、今日もよろしくお願いします。

少し今までの「まとめ」

「借入金の返済」というのは事業をする上で、何も生み出さないコストである。

日々の努力も実らず、会社の経営が有事になってしまった。


考え方をチェンジする。

金融機関の返済はしない。

法的整理はしない。

事業を継続するために、

顧客の為にお金を使うことは必要ですよね?
取引先に仕入れのお金を使うことは必要ですよね?
従業員に給料を払うためにお金を使うことは必要ですよね?
自分の生活費の為にお金を使うことは必要ですよね?

銀行よりも、彼らに優先的にお金を使うべきというのが私の主張です。

法的整理って「踏み倒し」のことってわかってる?

こういうことを言うと「借りたものは返すのが当たり前だろ!」「踏み倒しなんて人間のクズだ!」なんて言われるんだ。

自己破産、民事再生、会社更生法、特別清算、これらは全部「踏み倒し」です。

法的整理ってのは合法的に借金を踏み倒すことです。

関係者に迷惑を掛けて、責任から逃げて楽になろうっていう自分本位の行動。
「てるみくらぶ」とか「はれのひ」とかの騒動を報道で見たときどう思いましたか?

法的整理では本当の責任は取れない。

むしろ責任とは全く逆の行為。
弁護士に金を払って責任から逃げる行為です。

「信用情報に傷が付く!」なんて言う人がいる。
完全に思慮が浅いです。
法的整理を実行した時点で信用情報なんて完全にブラックですよ。

顧客への信用、取引先への信用、従業員への信用、家族の信用はどうなの?
銀行の信用なんてリスケの提案をされてる時点でもうゼロだよ。

金融機関はお金が沢山ある。1億や2億円ぐらい返せなくなったとしても潰れない。
でも、顧客や取引先や従業員や家族はどうですか?

金融機関以外の信用を守り、金融機関以外に迷惑を掛けない為に、金融機関に全ての迷惑を集中させる。

これが有事の際の最適解です。

誰もが有事に陥る可能性がある!

これが嫌なら有事に陥らないようにするしかない。
儲けるしか無いんです。

勝利を目指すという姿勢はとても素晴らしい。

でも資本主義社会で暮らしていく以上、100%勝者になれる保証はありません。

ずっと勝ち続ける方法も無いんです。

僕の父は35年ぐらい商売をしてて、最初の30年ぐらいは儲かってた。
儲からなくなってきたのって最後の5年ぐらい。

ほんの少しのキズが原因で勝者から敗者になるって事があるのが経営の世界。

本当に一寸先は闇だと思うよ。

次回へ続く
事業に関わる「お金」のリアル【第8話】「恐怖の原因は無知である」

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
昔の話。「僕が僕であるために 勝ち続けなきゃならない」と歌ってた人がいた。

ちょっと人生を経験した人なら、すぐにわかると思うけど、果たして人生で常に勝ち続けることが出来る人って存在するのだろうか?

尾崎豊の人生がは20代の中盤で終わってしまった。それは、ある意味で必然的だったのかもしれない。


勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

プロゲーマーの梅原大吾さんの「勝ち続ける意志力」
「勝つ」ことと「勝ち続けること」は似てるようで違うという話。
非常に良い本です。